お な や み 相 談  
当院にお問い合わせがあった質問をわかりやすくお答えします。

顎の歪みからくる頭痛、肩凝りに悩まされています。

 顎の歪みからくる頭痛、肩凝りに悩まされています。
 口も開けにくく、大きな口を開けようとすると、疼痛が出現します。
 歯の矯正は何年も前に行っており、歯並びはよくなったのですが、顎の歪みは改善しませんでした。
 どうすれば顎の歪みが改善しますか?
 教えていただきたいです。
 安原歯科医院の安原豊人です。
 まずは、精確な診断が必要です。通常、症状からみて顎関節症の疑いが考えられます。
 顎関節症とは、あごの関節(顎関節)周辺に何らかの異常がある、例えば「あごが痛い」「あごが鳴る」「口が開けづらい」などが、主な症状である慢性的な疾患で、原因はいくつかあり状態も異なりますが、まとめて顎関節症と呼ばれるものです。
 特に若い女性に多い病気で、10代半ばから増え始め20~30代がピークで、男性の2~3倍といわれています。理由は、男性よりも骨や靭帯が細くて弱いからだと考えられています。原因は、いろいろありますが、無意識下のくいしばりや歯ぎしりにあるとされています。
 夜間のうつぶせ寝や、横向きに寝る習癖がある人は要注意です。そのような人は、咬み合わせがずれた状態で関節に力が加わるので、関節円板と呼ばれる軟骨でできたクッションのようなものがあるのですが、そのクッションがずれてしまってカクカク音が鳴るようになります。
 音が鳴る程度の軽症のものは、放置してもかまわないと思いますが、痛みがある方や、口が開きにくいなどの重症のものは治療が必要となります。咀嚼筋の疼痛や、頭痛を訴える場合もあります。
 一般的には、セルフケアー(日常生活で注意してもらう事項)で様子をみたり、スプリント療法といって、マウスピースのようなものを夜間にはめて頂いて治療を行います。明らかに咬み合わせが原因の場合は、咬み合わせを変えることもあります。
 顎関節症は、ウ蝕、歯周病と並ぶ第三の歯科疾患であり、顎関節の異常を訴えて来院される患者様は当院でも後を絶ちません。お近くの歯科口腔外科で治療可能ですので、一度受診してみてください。
 次に顎の歪みについてですが、もちろん程度によりますが、骨格自体の改善を望まれるのであれば、矯正治療と手術を組み合わせた治療法が、必要かもしれません。一般に上顎あるいは下顎が前に伸び過ぎていたり、逆に顎が小さいなどで上下の歯の噛み合わせが大きくずれてしまっていたり、あるいは顔が非対称で歪んでいるような場合、「顎変形症」と呼ばれます。
このような状態ですとうまく噛めませんし、言葉がわかりづらいなどのいろいろな障害がでてきます。また口元が出ているなど容貌に悩むことも少なくありません。他にも前歯がでている、アゴが横にずれている、なども問題になってきます。
 まだ小さい子供のうちは歯の矯正で対処できることもありますが、成人してからは医学的な理由からもなかなか矯正治療のみで治療することは難しくなってきます。
 現在ではこのような方々に対しては多くの場合、矯正治療に顎矯正手術を組み合わせることで、治療することが可能になっています。
 顎変形症に対する手術には大きく分けて二つあります。
 上顎骨、下顎骨といった骨全体を手術で前後、上下、左右に移動したり(骨切り術と呼びます)、歯を含む骨の一部だけを切って動かし、噛み合わせと容貌を正しく整えるやりかたです。手術は全身麻酔下で行い、移動させた骨はからだに害のない材料でできたネジやプレートで固定します。アゴの安静が保たれるよう、顎間固定といって上下のかみ合わせを固定した状態で手術は終了します。基本的にはすべての操作を口腔内で行いますから、顔の外にずっとあとまで残る手術痕を作ることはありません。
 顎変形症の治療の流れとしては、まず、顔貌の分析、レントゲン検査、歯列模型(歯型)などから顎変形症の診断をします。また、どんな処置、手術が必要か?という判断をします。次に矯正前処置として、歯を動かすのに必要なスペースを得るために小臼歯を抜歯したリ、手術の妨げになる親しらず(智歯)の抜歯などを行います。そして、術前矯正といって、矯正装置を装着し、手術後に最もよい咬み含わせになるように歯の矯正をします。
 約1回/月、矯正歯科への通院が必要です。期間は症例にもよりますが、1年から2年程度です。術前矯正終了後、手術の予定をたてます。手術は、入院してもらい、全身麻酔下で行います。手術時間は手術法によって違いますが、約1~4時間です。術後は数日から1週間程度の顎間固定(口が開かないように上下の歯をワイヤーでくくります)を行います。術後は矯正装置で歯の微調整をします。この期間を術後矯正といいます。
 また、後戻リ防止のために、ゴムによる顎間ゴム牽引(上下の歯をゴムでひっぱります)を行います。術後矯正治療終了後、引き続き保定が行われ、定期的な予後観察が、矯正医にて行われます。手術は保険適用と診断されれば、入院費込みで、手術法にも異なりますが、25~40万円(3割負担)程度、矯正については、保険適用で対応している矯正歯科医院で、40万円(3割負担)程度でしょうか。お近くの顎変形症保険医療機関である矯正歯科医院でご相談されることをお勧めいたします。

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