お な や み 相 談  
当院にお問い合わせがあった質問をわかりやすくお答えします。

ガマ種。全身麻酔での手術を進められました。出来る限り手術はしたくない、子供も小さいので入院もしたくありません。

 失礼します。ガマ種について質問させてください。
 1ヶ月ほど前から左側の口腔底にしこりがあります。耳鼻咽喉科で見てもらい、総合病院を紹介され診察を受けました。多分ガマ種だろう、とのことでしたが、はっきりさせるためMRIの予約を取りましたが、1ヶ月半も先です。期間が開いても大丈夫なのでしょうか。
 また、もし裂けたらMRIは必要ないかも?とも言われ、とりあえずこのままだと手術の方向で間違いなさそうです。局部より全身麻酔での手術を進められました。出来る限り手術はしたくない、子供も小さいので入院もしたくありません。
 安原先生がおっしゃる注射の治療は住んでいる県にないでしょうか? もし安原先生にお世話になるとしたら、MRIなどを待たずに診て頂けるのでしょうか? まだガマ種と確定ではないのですが、先生方の様子から悪い物でもなさそうです。妊娠も希望していた為、まだまだ長引きそうで悩んでおります。ガマ種だとしたら、このまま1ヶ月半、のんびり待っていてもいいような症状なのでしょうか?
 どうぞよろしくお願いいたします。
 安原歯科医院の安原豊人です。
 もちろん診察してみないとわかりませんが、ガマ腫の疑いが考えられます。口底部に片側性に現れ、やや青紫色を帯びた透明感のある貯留嚢胞です。表面の粘膜は薄く、ガマの咽頭嚢に似ているのでこの名があります。唾液の流出障害により生じるもので、導管の一部が外傷などにより損傷し、周囲組織中に唾液が漏出してできると考えられています。
 粘液嚢胞は幼児から老人にいたるまで広く認められ、性差も少ないものですが、ガマ腫は10~30歳台の女子に多いとされています。無痛性で、波動を触知する単房性の軟らかい膨隆として認められ、楕円形のものが多く、圧迫されて薄くなった粘膜を通して青紫色の嚢胞が透けて見えます。大きく増大すると、舌を挙上し、言語障害や嚥下障害を起こすこともあります。内溶液は透明粘稠な粘液性物質で、自壊すると膨隆は消失しますが、短期間に再発します。
 治療法には、
 ①嚢胞全摘出術
 ②開窓術
(頻繁に行われる方法で、嚢胞壁の上半分を切除して大きく開窓し、残りの嚢胞壁を口腔粘膜の一部とする方法です。開放部分が閉鎖して再度唾液が貯留しないように、開窓した嚢胞壁の辺縁を口腔粘膜と縫合して口腔内に開放しておく必要があります。)
 ③舌下腺体を含めた嚢胞全摘出術
(何度も再発を繰り返す症例には、舌下腺体を含めて嚢胞の摘出をはかることがあります。特に開窓術が困難な顎下型ガマ腫には、舌下腺体の摘出を同時に行ったほうが良いといわれています。)
 などがあり、大きさ部位などにより選択されます。
 がま腫の手術以外の治療法として、OK-432嚢胞内注入療法があります。OK-432(ピシバニール)という薬剤を注入する方法です。この薬は元々、免疫力を高める薬ですが、組織に炎症反応を起こさせて、腫れを収縮させる作用があることから、近年がま腫の治療などに応用されています。
 副作用として、発熱などがみられることがあります。通常入院などは必要ありません。大きさによっては、3、4回行うことが必要なこともありますが1回で治癒することも多いものです。注射針でたまっている唾液を少し抜き、代わりにこの薬を薄めた液を注入します。当院でも、現在は、ガマ腫の治療の第一選択としてOK-432嚢胞内注入療法を行っています。歯科口腔外科の場合保険適用はありませんが、当院の場合は、自費治療で1回1万円で行っています。必要に応じて2回目以降は5千円です。耳鼻咽喉科では保険適用になっているはずですが、まだあまり知られていない治療法であるのと、経験のある先生が少ないのが現状です。一度ご担当の先生とご相談されることをお勧めいたします。
 ペニシリン系抗菌薬にアレルギーの場合や、嚢胞壁が薄く破れやすい場合には、OK-432嚢胞内注入療法ではなく、従来の開窓術か、微小開窓法が良いでしょう。縫合糸で数糸ガマ腫に縫合糸を貫通させて経過観察する簡単な処置です。どちらも、通常入院は必要ありません。ご安心ください。愛媛県で行っている医療機関は存じませんが、ご希望なら受診してみてください。あまり長期間放置すると徐々に大きく巨大化してしまう恐れがあります。
 安原先生、先日はご丁寧にお返事を頂き本当にありがとうございました。
 まだ先の受診になりますが、安原先生が教えて下さった事を踏まえて質問し、処置を決めたいと思っております。
 出来たら手術はしたくありませんし、手術以外の処置もあるとのことなので、安原先生の所にお世話になることも考えております。
 その時はどうぞよろしくお願いいたします。
 本当にありがとうございました。

ご気軽にご相談ください

似たような症状でも人によって状態は変わります。気になることがありましたら、ささいなことでもご気軽にご相談ください。
無料相談